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職業の違い

第一種電気工事士と第二種電気工事士の違い|自家用電気工作物まで担える第一種と、一般用電気工作物等の第二種

第一種電気工事士と第二種電気工事士は、どちらも電気工事士法に基づく国家資格です。従事できる範囲は同法第3条が定め、自家用電気工作物に係る電気工事の作業は第一種電気工事士だけが、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業は第一種・第二種のどちらも従事できます。取得方法にも違いがあり、どちらの試験も法令上、学歴や実務経験などの受験資格は定められていませんが、第一種は試験合格に加えて電気に関する工事への3年以上の従事が免状交付の要件となり、5年ごとの定期講習の受講義務もあります。第二種は試験に合格すれば免状の交付を受けられます。

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  1. 01結論:自家用電気工作物まで担えるか、一般用電気工作物等までか
  2. 02第一種電気工事士の範囲:自家用電気工作物の工事まで
  3. 03第二種電気工事士の範囲:一般用電気工作物等のみ
  4. 04資格の仕組み:試験の形は共通、免状交付の要件と講習が違う
  5. 05間違えやすい点と選び方の目安
先に結論

この記事の答え

違いの軸は「従事できる電気工事の範囲」と「免状交付の要件」です。電気工事士法第3条は、自家用電気工作物に係る電気工事の作業は第一種電気工事士でなければ従事できず、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業は第一種電気工事士又は第二種電気工事士でなければ従事できないと定めています。つまり第二種の範囲は一般用電気工作物等までで、第一種はそれに自家用電気工作物を加えた範囲が担当です。取得の仕組みも異なり、どちらの試験も法令上、学歴や実務経験などの受験資格は定められていませんが、第一種は試験合格だけでは免状が交付されず、電気に関する工事への3年以上の従事(実務の経験)が別途必要です。第二種は試験に合格すればそのまま免状の交付を受けられます。

この記事の要点

  • 自家用電気工作物に係る電気工事の作業は第一種電気工事士のみ、一般用電気工作物等は第一種・第二種のどちらでも従事できる(電気工事士法第3条)
  • 第一種免状は、第一種電気工事士試験の合格に加えて、電気に関する工事への3年以上の従事(実務の経験)が必要(同法第4条第3項、電気工事士法施行規則第2条の4)
  • 第二種免状は試験に合格すれば交付を受けられ、実務経験の要件はない。免状はどちらも都道府県知事が交付する(同法第4条)
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電気工事士試験の受験手数料

第一種14,400円
第一種(電子申請等)13,000円
第二種12,500円
第二種(電子申請等)11,100円
SECTION 01

1. 結論:自家用電気工作物まで担えるか、一般用電気工作物等までか

第一種電気工事士と第二種電気工事士は、どちらも電気工事士法(昭和35年法律第139号)に基づく国家資格です。同法は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的としています(第1条)。資格の違いは、第3条が定める「どの電気工作物の工事作業に従事できるか」にあります。

第3条第1項は、自家用電気工作物に係る電気工事の作業について「第一種電気工事士でなければ従事してはならない」と定め、第2項は、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業について「第一種電気工事士又は第二種電気工事士でなければ従事してはならない」と定めています。二つの条文を重ねると、第二種の担当範囲は一般用電気工作物等まで、第一種は一般用電気工作物等に自家用電気工作物を加えた範囲、という線引きになります。

  • 第一種=一般用電気工作物等+自家用電気工作物の工事作業に従事できる
  • 第二種=一般用電気工作物等の工事作業のみ。自家用電気工作物の工事作業には従事できない
  • 線引きの根拠は電気工事士法第3条第1項・第2項
SECTION 02

2. 第一種電気工事士の範囲:自家用電気工作物の工事まで

第一種電気工事士が担う自家用電気工作物は、ビルや工場などが自ら使うために設置する電気設備を指す区分ですが、電気工事士法の「自家用電気工作物」には範囲の限定があります。同法第2条第2項と電気工事士法施行規則第1条の二により、発電所、変電所、最大電力500キロワット以上の需要設備、送電線路、保安通信設備などは除かれており、第一種の担当は最大電力500キロワット未満の需要設備などの自家用電気工作物が中心です。

第一種でも全ての自家用電気工作物の工事を担えるわけではありません。自家用電気工作物に係る電気工事のうち省令で定める特殊なもの(特殊電気工事)は、特種電気工事資格者でなければその作業に従事できません(法第3条第3項)。特殊電気工事とは、ネオン工事と非常用予備発電装置工事です(施行規則第2条の二)。反対に、電圧600ボルト以下で使用する自家用電気工作物に係る電気工事のうち電線路に係るものを除いた簡易電気工事については、認定電気工事従事者も従事できる例外があります(法第3条第4項、施行規則第2条の三)。

  • 第一種の範囲は、最大電力500キロワット以上の需要設備や発電所・変電所などを除く自家用電気工作物(法第2条第2項、施行規則第1条の二)
  • ネオン工事・非常用予備発電装置工事(特殊電気工事)は特種電気工事資格者の担当で、第一種でも従事できない
  • 簡易電気工事は認定電気工事従事者も従事できる例外がある
SECTION 03

3. 第二種電気工事士の範囲:一般用電気工作物等のみ

第二種電気工事士が従事できるのは、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業です(電気工事士法第3条第2項)。一般用電気工作物等は、一般家庭や小規模な事業所などが低圧で受電する電気設備の区分で、住宅の屋内配線やコンセント・照明の工事などがこの範囲に入ります。自家用電気工作物に係る電気工事の作業は第3条第1項により第一種電気工事士に限られるため、第二種電気工事士はビルや工場の自家用電気工作物の工事作業には従事できません。

第二種の特徴は、免状取得までの道のりが短いことです。第二種電気工事士免状は、第二種電気工事士試験に合格した者が交付を受けることができ、実務経験の要件は課されていません(法第4条第4項第1号)。試験を受けずに、経済産業大臣が指定する養成施設において第二種電気工事士たるに必要な知識及び技能に関する課程を修了して免状の交付を受けるルートもあります(同項第2号)。未経験から電気工事の仕事に入る入口として位置づけられるのは、この仕組みによります。

  • 第二種の範囲は一般用電気工作物等のみで、自家用電気工作物の工事作業はできない(法第3条)
  • 第二種免状は試験合格で交付を受けられ、実務経験の要件がない(法第4条第4項第1号)
  • 経済産業大臣指定の養成施設で所定の課程を修了して免状を得るルートもある(同項第2号)
SECTION 04

4. 資格の仕組み:試験の形は共通、免状交付の要件と講習が違う

試験の枠組みは両種で共通です。電気工事士試験は経済産業大臣が行い(指定試験機関に試験事務を行わせることができる)、第一種電気工事士試験は自家用電気工作物の保安に関して必要な知識及び技能について、第二種電気工事士試験は一般用電気工作物等の保安に関して必要な知識及び技能について行われます(法第6条・第7条)。試験は学科試験(筆記試験又は電子計算機を使用する方法による試験)及び技能試験の方法により行い、技能試験は学科試験の合格者又は学科試験を免除された者が受けます(電気工事士法施行令第7条・第10条)。法令上、受験に学歴や実務経験などの資格要件は定められていません。

学科試験の科目には担当範囲の差が表れています。第一種は、電気に関する基礎理論、配電理論及び配線設計、電気応用、電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備、電気工事の施工方法、自家用電気工作物の検査方法、配線図、発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性、一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安に関する法令の9科目です。第二種は、電気応用、受電設備、発電・送電・変電施設がなく、検査方法も一般用電気工作物等の検査方法となる7科目です(施行令第8条)。なお、第二種には高等学校等で電気工学の課程を修めて卒業した者などへの学科試験の免除制度があります(同令第9条)。受験手数料は、第一種電気工事士試験が14,400円(電子申請等による場合は13,000円)、第二種電気工事士試験が12,500円(同11,100円)です(同令の手数料表)。

最も大きな違いは、合格後の免状交付の要件です。免状はどちらも都道府県知事が交付しますが(法第4条第2項)、第一種電気工事士免状は、第一種電気工事士試験に合格し、かつ、省令で定める実務の経験を有する者でなければ交付を受けることができません(同条第3項第1号)。この実務の経験は、軽微な工事や特殊電気工事などを除く電気に関する工事への3年以上の従事と定められています(電気工事士法施行規則第2条の4)。第二種にはこの要件がありません。さらに、第一種電気工事士には、免状の交付を受けた日から5年以内ごとに、自家用電気工作物の保安に関する講習(定期講習)を受けなければならない義務があります(法第4条の三)。第二種電気工事士にはこの講習義務の規定はありません。

  • 試験は学科試験と技能試験。技能試験は学科試験の合格者又は免除者が受験する(施行令第7条・第10条)
  • 学科試験は第一種9科目・第二種7科目。第一種には受電設備、自家用電気工作物の検査方法、発電・送電・変電施設などが入る(施行令第8条)
  • 第一種免状は試験合格+実務の経験3年以上が必要で、都道府県知事が交付。第二種は試験合格のみ(法第4条、施行規則第2条の4)
  • 第一種電気工事士だけに、5年ごとの定期講習の受講義務がある(法第4条の三)
SECTION 05

5. 間違えやすい点と選び方の目安

よくある誤解が「第一種電気工事士試験に合格すれば、自家用電気工作物の工事ができる」というものです。法第3条が従事を認めるのは免状の交付を受けている者であり、第一種は試験合格に加えて3年以上の実務の経験が免状交付の要件です。合格しても実務の経験を満たすまでは、第一種電気工事士として自家用電気工作物の工事作業には従事できません。なお、第一種電気工事士試験に合格した者は、認定電気工事従事者の認定を受ければ簡易電気工事に従事できる道が用意されています(施行規則第4条の二第2項第1号)。

進路を考える順序はここから決まります。第二種は実務経験なしに試験を受けて免状まで取得でき、電気工事の仕事への入口になります。実務の経験は合格の前後を問いませんから、第二種の免状で一般用電気工作物等の工事に従事しながら経験を積み、第一種電気工事士試験の合格と合わせて免状交付の要件を満たす進み方が制度に沿った形です。ビルや工場など自家用電気工作物の工事まで担いたい場合は、最終的に第一種が必要です。制度の確認先は、e-Gov法令検索の電気工事士法(第3条・第4条・第4条の三・第6条)、電気工事士法施行令(第7条・第8条・第10条)、電気工事士法施行規則(第1条の二・第2条の4)です。

  • 第一種は試験合格だけでは工事に従事できない。免状交付には3年以上の実務の経験が必要
  • 第一種電気工事士試験の合格者は、認定電気工事従事者の認定を受ければ簡易電気工事に従事できる
  • 確認先: e-Gov「電気工事士法」「電気工事士法施行令」「電気工事士法施行規則」

執筆・確認情報

執筆
manapick career編集部
編集
manapick編集責任者
出典台帳の記録日
2026-10-29
確認方法
公的資料と一次情報を出典付きで整理。自動監視による資料の変化検知と、本文の正確性の確認は区別します

参照した公式情報

  • e-Gov法令検索(デジタル庁)確認日 2026-10-29/2026-10-29に条文本文を実際に開いて確認。第3条(自家用電気工作物の工事作業は第一種のみ、一般用電気工作物等は第一種・第二種、特殊電気工事は特種電気工事資格者、簡易電気工事は認定電気工事従事者も可)、第4条(免状は都道府県知事が交付、第一種は試験合格+実務の経験、第二種は試験合格等)、第4条の三(第一種の5年ごとの講習義務)を確認。
  • e-Gov法令検索(デジタル庁)確認日 2026-10-29/2026-10-29に条文本文を実際に開いて確認。第7条・第10条(学科試験と技能試験)、第8条(学科科目:第一種9科目、第二種7科目)、第9条(第二種の学科免除)、手数料(第一種14,400円・電子申請等13,000円、第二種12,500円・同11,100円)を確認。
  • e-Gov法令検索(デジタル庁)確認日 2026-10-29/2026-10-29に条文本文を確認。第1条の二(自家用電気工作物から除かれる発電所・変電所・最大電力500キロワット以上の需要設備等)、第2条の二(特殊電気工事はネオン工事・非常用予備発電装置工事)、第2条の四(第一種の実務の経験は電気に関する工事への3年以上の従事)を確認。

誤りにお気づきの場合は訂正窓口へお知らせください。過去の資料に基づく記事は、その時点の記録として案内します。

この記事の内容確認日:2026-10-29