manapick career
メニュー
ガイド一覧へ
職業の違い

薬剤師と登録販売者は何が違う?売れる医薬品と調剤の可否を比較

薬剤師と登録販売者の違いを、薬機法と薬剤師法の条文に基づいて整理します。販売できる医薬品の区分、情報提供の義務、調剤の可否、資格の取り方の4点で比べます。

SHAREこの記事を共有する

内容を変えず、計測用URLだけを付けます。

目次を開く
  1. 01まず結論:違いは「扱える薬の範囲」「調剤」「資格の成り立ち」
  2. 02販売できる医薬品の区分が違う
  3. 03情報提供と相談対応のルールも違う
  4. 04調剤ができるのは薬剤師だけ
  5. 05資格の取り方が違う
先に結論

この記事の答え

一番の違いは、扱える医薬品の範囲と調剤の可否です。要指導医薬品と第1類医薬品を販売できるのは薬剤師だけで、登録販売者が販売できるのは第2類・第3類医薬品です。処方箋に基づく調剤も薬剤師だけの業務です。資格面では、薬剤師は大学の薬学6年制課程を修了して国家試験に合格する国家資格、登録販売者は都道府県の試験に合格して登録を受ける資格で、受験に学歴や実務経験は求められません。

この記事の要点

  • 要指導医薬品と第1類医薬品を販売できるのは薬剤師だけ。第2類・第3類は登録販売者も販売できる
  • 処方箋に基づく調剤は薬剤師だけの業務で、登録販売者は行えない
  • 薬剤師は大学6年制課程と国家試験による国家資格、登録販売者は都道府県の試験と登録で、受験に学歴・実務経験は不要
図で見る販売できる医薬品と調剤の違い
  • 要指導医薬品販売できるのは薬剤師のみ
  • 第1類医薬品薬剤師のみが販売できる
  • 第2類・第3類薬剤師または登録販売者が販売できる
  • 調剤薬剤師だけが行える
SECTION 01

1. まず結論:違いは「扱える薬の範囲」「調剤」「資格の成り立ち」

ドラッグストアで働く薬の専門家には、薬剤師と登録販売者がいます。どちらも医薬品の販売に関わる資格ですが、法律上の位置づけは異なります。薬剤師は薬剤師法に基づく国家資格で、厚生労働大臣の免許を受けます。一方、登録販売者は医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく資格で、都道府県知事が行う試験に合格し、都道府県知事の登録を受けた者をいいます。

実務上の違いは大きく分けて3つあります。第一に販売できる医薬品の範囲で、要指導医薬品と第1類医薬品は薬剤師だけが扱えます。第二に調剤で、処方箋に基づく調剤は薬剤師だけの業務です。第三に情報提供の義務の内容で、医薬品の区分ごとに、誰がどのような方法で情報提供するかが法律で細かく定められています。以下、それぞれを条文に沿って確認します。

  • 薬剤師は厚生労働大臣の免許による国家資格
  • 登録販売者は都道府県知事の試験と登録による資格
  • 違いの中心は扱える医薬品の範囲と調剤の可否
SECTION 02

2. 販売できる医薬品の区分が違う

薬機法は、店舗などで販売される医薬品を要指導医薬品と一般用医薬品に分けています。要指導医薬品については、薬局や店舗の開設者が薬剤師に販売または授与させなければならないと定められています(薬機法第36条の5)。つまり要指導医薬品を販売できるのは薬剤師だけで、登録販売者は販売することができません。

一般用医薬品は、リスクの程度に応じて第1類・第2類・第3類に区分されます(薬機法第36条の7)。販売できる人は区分ごとに定められ、第1類医薬品は薬剤師だけが販売でき、第2類と第3類は薬剤師または登録販売者が販売できるとされています(薬機法第36条の9)。ドラッグストアで登録販売者が販売を担えるのは、原則として第2類と第3類の医薬品です。

  • 要指導医薬品を販売できるのは薬剤師のみ
  • 第1類医薬品も薬剤師のみが販売できる
  • 第2類・第3類は薬剤師または登録販売者が販売できる
SECTION 03

3. 情報提供と相談対応のルールも違う

医薬品を販売するときの情報提供にも、区分ごとに決まりがあります。要指導医薬品では、薬剤師が対面などの方法で、書面を用いて必要な情報提供と指導を行うことが義務づけられています(薬機法第36条の6)。第1類医薬品でも、薬剤師が書面を用いて情報提供を行うことが義務とされています(薬機法第36条の10)。

第2類医薬品の情報提供は、薬剤師または登録販売者が行うよう努めるものとされています(努力義務)。そして、一般用医薬品の購入者などから相談があった場合には、薬剤師または登録販売者が応じる義務があります(薬機法第36条の10)。相談対応は登録販売者も担いますが、義務としての情報提供が強く求められる区分ほど、薬剤師が担う仕組みになっています。

  • 要指導医薬品の情報提供と指導は薬剤師の義務
  • 第1類の情報提供は薬剤師が書面で行う義務
  • 第2類の情報提供は努力義務、購入者からの相談応答は両者の義務
SECTION 04

4. 調剤ができるのは薬剤師だけ

薬剤師法第19条は、「薬剤師でない者は、販売又は授与の目的で調剤してはならない」と定めています。医師などが自分の処方箋で自ら調剤する場合などの例外はありますが、薬局で処方箋に基づいて薬を調合し交付する調剤は、薬剤師だけが行える業務です。登録販売者は調剤を行うことができません。

また、薬剤師が調剤を行うときの決まりも薬剤師法に定められており、薬剤師は処方箋によらなければ調剤してはならないとされています(薬剤師法第23条)。薬剤師法第1条は、薬剤師の任務として、調剤、医薬品の供給その他の薬事衛生をつかさどることを掲げており、調剤は薬剤師の中心的な任務と位置づけられています。

  • 調剤は薬剤師だけが行える(薬剤師法第19条)
  • 薬剤師は処方箋によらなければ調剤できない(薬剤師法第23条)
  • 登録販売者の業務は一般用医薬品の販売等で、調剤は含まれない
SECTION 05

5. 資格の取り方が違う

薬剤師になるには、まず大学で薬学の正規の課程を修めて卒業することが必要です。受験資格は、大学で薬学の課程(修業年限6年の課程)を修了した者などに認められ、薬剤師国家試験に合格した者には厚生労働大臣から免許が与えられます(薬剤師法第3条・第15条)。大学での6年間の学びが前提になる資格です。

登録販売者は、都道府県知事が行う登録販売者試験に合格し、都道府県知事の登録(販売従事登録)を受けることでなることができます(薬機法第36条の8)。厚生労働省の通知では、登録販売者試験の受験資格として求められていた実務経験は不要となり、受験の申請に当たって学歴や実務経験に関する書類の提出は必要ないとされています。大学への進学を前提としない点が、薬剤師との大きな違いです。

  • 薬剤師は大学の薬学6年制課程の修了が国家試験の受験資格
  • 登録販売者試験は都道府県知事が実施し、合格後に販売従事登録を受ける
  • 登録販売者試験の受験に学歴・実務経験は不要

執筆・確認情報

執筆
manapick career編集部
編集
manapick編集責任者
出典台帳の記録日
2026-10-29
確認方法
公的資料と一次情報を出典付きで整理。自動監視による資料の変化検知と、本文の正確性の確認は区別します

参照した公式情報

  • 厚生労働省確認日 2026-10-29/医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の法令本文ページ。2026-10-29に第36条の5から第36条の10までを実際に開いて確認した。
  • 厚生労働省確認日 2026-10-29/薬剤師法の法令本文ページ。2026-10-29に第1条、第3条、第15条、第19条、第23条を実際に開いて確認した。
  • 厚生労働省確認日 2026-10-29/「登録販売者に対する研修の実施について」(令和4年3月29日薬生発0329第5号)に収載された、薬機法施行規則一部改正省令の施行通知の内容を2026-10-29に確認した。受験資格の扱いはこの通知の記載に基づく。

誤りにお気づきの場合は訂正窓口へお知らせください。過去の資料に基づく記事は、その時点の記録として案内します。

この記事の内容確認日:2026-10-29