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職業の違い

看護師と准看護師の違い|厚生労働大臣の国家免許か、都道府県知事の免許で指示を受けて行うか

看護師と准看護師の違いを、保健師助産師看護師法と厚生労働省job tagで確認できる範囲で整理します。看護師は厚生労働大臣の免許を受ける国家資格で、傷病者等に対する療養上の世話と診療の補助を業とします。准看護師は都道府県知事の免許を受ける資格で、同じ療養上の世話と診療の補助を、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて行うことが法律の定義に組み込まれています。試験の実施者、免許の登録先、養成課程の長さ、准看護師から看護師へ進むルートにも違いがあります。

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目次を開く
  1. 01結論:免許の与え手と、定義に入った「指示を受けて」
  2. 02看護師の仕事:療養上の世話と診療の補助を担う国家資格
  3. 03准看護師の仕事:指示を受けて行う療養上の世話と診療の補助
  4. 04免許と試験の仕組み:国と都道府県で分かれる運営
  5. 05養成課程の違いと、准看護師から看護師へのルート
先に結論

この記事の答え

違いの軸は「免許を誰が与えるか」と「指示を受ける立場が定義に入っているか」です。看護師は、看護師国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受け、傷病者やじよく婦に対する療養上の世話と診療の補助を行う国家資格です。准看護師は、都道府県知事が行う准看護師試験に合格して都道府県知事の免許を受け、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、看護師と同じ療養上の世話と診療の補助を行います。行うケアの中身は重なりますが、免許の与え手(国か都道府県か)、試験の実施者、養成課程の長さが異なり、准看護師には「指示を受けて行う」ことが定義そのものに明記されています。

この記事の要点

  • 看護師は厚生労働大臣の免許(国家試験)、准看護師は都道府県知事の免許(都道府県の試験)。登録先も看護師籍は厚生労働省、准看護師籍は都道府県
  • 准看護師の定義には「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」が明記され、看護師の指示も指示の出し手に含まれる
  • 養成課程は看護師が3年または4年の専門教育、准看護師は2年の課程が入口。准看護師から看護師国家試験へ進むルートも法律に定められている
数字で見る

看護師の主なタスクの実施率(job tag)

健康状態のチェック96.2%
体温・脈拍・血圧の計測96.2%
注射・点滴などの処置94.2%
看護計画を立てる80.8%
他の看護師を指導し教育する76.9%

job tagのタスク一覧に載る実施率です。

SECTION 01

1. 結論:免許の与え手と、定義に入った「指示を受けて」

看護師と准看護師は、どちらも保健師助産師看護師法に基づく資格で、担う仕事は同じ「療養上の世話」と「診療の補助」です。病院の現場では同じ病棟で一緒に働くため、患者からは区別がつきにくい資格同士です。違いは仕事の中身よりも、資格の作られ方にあります。

第一の違いは免許を与える者です。看護師の免許は厚生労働大臣が、准看護師の免許は都道府県知事が与えます。第二の違いは定義の書き方で、准看護師の定義には「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」という句が入り、指示を受ける立場が資格の定義そのものに組み込まれています。看護師の定義にはこの句がありません。養成課程の長さも、看護師が3年または4年、准看護師が2年と異なります。

  • 看護師=厚生労働大臣の免許、准看護師=都道府県知事の免許
  • 准看護師の定義には「医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて」が明記される
  • 仕事の中身(療養上の世話・診療の補助)は両者に共通
SECTION 02

2. 看護師の仕事:療養上の世話と診療の補助を担う国家資格

看護師は、保健師助産師看護師法第5条で「厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者」と定義されます。厚生労働省job tagの看護師のページでは、病院・診療所で医療チームの一員として診察や検査、処置を補助し、介護保険施設や訪問看護、学校・企業の健康管理部門でも働くと説明されています。

job tagのタスク一覧では、患者の顔色や患部の様子を観察して健康状態をチェックする(実施率96.2%)、体温・脈拍・血圧を計測する(同96.2%)、医師の指示を受けて注射・点滴などの処置をする(同94.2%)に加え、入院患者の看護計画を立てる(同80.8%)、他の看護師を指導し教育する(同76.9%)といった、計画立案や後進の指導を含む項目が並びます。また法律には、手順書により特定行為(診療の補助のうち高度な知識・技能を要するもの)を行う看護師には特定行為研修が求められる仕組みがあり(法第37条の2)、これは准看護師にはない看護師だけの制度です。

  • 看護師の法定業務は療養上の世話と診療の補助(法第5条)
  • 看護計画の立案や他の看護師への指導も看護師のタスクに含まれる
  • 手順書による特定行為と特定行為研修は看護師だけの制度(法第37条の2)
SECTION 03

3. 准看護師の仕事:指示を受けて行う療養上の世話と診療の補助

准看護師は、同法第6条で「都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者」と定義されます。「前条に規定すること」とは看護師と同じ療養上の世話と診療の補助であり、行うケアの種類は看護師と重なります。決定的な違いは、医師や歯科医師だけでなく看護師も指示の出し手として定義に名指しされている点です。

業務の独占の仕組みも対になっています。第31条は看護師でない者は看護師の業をしてはならないとし、第32条は准看護師でない者は准看護師の業をしてはならないと定めます。一方で、診療機械の使用や医薬品の授与など、医師等が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為は、主治の医師又は歯科医師の指示があった場合を除き行ってはならないという第37条の制限は、看護師と准看護師の両方に同じく適用されます。job tagは、准看護師は准看護師学校や看護高等学校を卒業し、都道府県の試験に合格すると免許が交付されると説明し、「現在、准看護師の数は減少してきている」と記しています。

  • 准看護師も療養上の世話と診療の補助を行うが、定義上つねに指示を受ける立場(法第6条)
  • 指示の出し手には医師・歯科医師に加えて看護師が含まれる
  • 危害を生ずるおそれのある行為への主治医の指示の要件(法第37条)は両者に共通
SECTION 04

4. 免許と試験の仕組み:国と都道府県で分かれる運営

免許の要件は、看護師については第7条第3項が「看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない」とし、准看護師については第8条が「准看護師試験に合格し、都道府県知事の免許を受けなければならない」と定めます。試験の実施者も分かれており、第18条により、看護師国家試験は厚生労働大臣が、准看護師試験は都道府県知事が、厚生労働大臣の定める基準に従って毎年少なくとも1回行います。准看護師試験は国の基準に沿いつつ、実施は都道府県ごとという形です。

免許の登録先も分かれます。看護師籍は厚生労働省に、准看護師籍は都道府県に備えられ(法第10条・第11条)、免許はそれぞれの籍への登録によって行われます(第12条)。免許の取消しなどの処分も、看護師は厚生労働大臣、准看護師は都道府県知事が行います(第14条)。名称の独占は両者にあり、看護師でない者は「看護師」の名称を、准看護師でない者は「准看護師」の名称を使用できません(第42条の3)。

  • 看護師国家試験は厚生労働大臣、准看護師試験は都道府県知事が国の基準に従い実施(法第18条)
  • 登録先は看護師籍(厚生労働省)と准看護師籍(都道府県)
  • 処分の主体も看護師は厚生労働大臣、准看護師は都道府県知事
SECTION 05

5. 養成課程の違いと、准看護師から看護師へのルート

養成課程の長さが入口の大きな違いです。看護師国家試験の受験資格(法第21条)は、大学で必要な学科を修めて卒業した者、指定された学校で3年以上必要な学科を修めた者、都道府県知事の指定した看護師養成所を卒業した者などで、job tagでは高校卒業後に看護大学・看護短期大学・看護師養成所で4年あるいは3年の専門教育を修める進路(中学卒業後の5年一貫の養成課程校を含む)が示されています。准看護師試験の受験資格(法第22条)は、指定された学校で2年の看護に関する学科を修めた者、都道府県知事の指定した准看護師養成所を卒業した者などです。

准看護師から看護師へ進む道も法律に用意されています。第21条第4号は、免許を得た後3年以上業務に従事している准看護師、または高等学校等を卒業している准看護師で、大学・学校・養成所において2年以上修業したものに、看護師国家試験の受験資格を認めています。さらに、保健師・助産師の国家試験は看護師国家試験の合格が前提になるため(法第7条第1項・第2項)、保健師や助産師を目指す場合は看護師の免許が入口になります。2年の課程で早く現場に出たい場合は准看護師、保健師・助産師への展開や特定行為まで見据える場合は看護師が、それぞれの制度上の入口です。制度の確認先は、厚生労働省が掲載する保健師助産師看護師法の条文(第5条・第6条・第7条・第8条・第18条・第21条・第22条)と、厚生労働省job tagの看護師のページです。

  • 看護師は3年以上(大学は4年)の課程、准看護師は2年の課程が受験資格の入口
  • 准看護師は、実務3年以上または高校卒+2年以上の修業で看護師国家試験の受験資格を得られる(法第21条第4号)
  • 保健師・助産師への進路は看護師国家試験の合格が前提

執筆・確認情報

執筆
manapick career編集部
編集
manapick編集責任者
出典台帳の記録日
2026-10-29
確認方法
公的資料と一次情報を出典付きで整理。自動監視による資料の変化検知と、本文の正確性の確認は区別します

参照した公式情報

  • 厚生労働省確認日 2026-10-29/厚生労働省が公開する保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)の全文テキスト。2026-10-29に第2条・第3条・第5条・第7条・第12条・第17条〜第21条・第29条〜第31条・第35条〜第39条を実際に開いて確認。
  • 厚生労働省 job tag確認日 2026-10-29/2026-10-29にPrintAllページを実際に開いて確認(occupationId=156が看護師)。訪問看護ステーションの看護師は患者宅を訪問してケアを行うこと、タスク実施率(観察96.2%、計測96.2%、医師の指示による処置94.2%)、看護大学・短大・養成所で3〜4年の専門教育と国家試験が必要なことを確認。

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この記事の内容確認日:2026-10-29