manapick career
メニュー
ガイド一覧へ
職業の違い

介護福祉士と社会福祉士の違い|心身の状況に応じた直接ケアか、福祉の相談援助か

介護福祉士と社会福祉士は、どちらも社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格で、国家試験への合格と登録簿への登録という仕組みも共通します。違いは業務の中身で、介護福祉士は身体上・精神上の障害がある者について心身の状況に応じた介護を行い、本人と介護者に介護に関する指導を行う資格、社会福祉士は日常生活に支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言・指導や関係者との連絡・調整を行う相談援助の資格です。介護福祉士試験には、養成施設で2年以上学ぶルートのほか、3年以上の介護実務と6月以上の修得を組み合わせるルートや、福祉系高校のルートなど、複数の受験資格があります。

SHAREこの記事を共有する

内容を変えず、計測用URLだけを付けます。

目次を開く
  1. 01結論:直接ケアを担うか、相談援助を担うか
  2. 02介護福祉士の業務:心身の状況に応じた介護と、介護者への指導
  3. 03社会福祉士の業務(要約):福祉全般の相談援助
  4. 04資格の仕組み:介護福祉士は複数ルート、社会福祉士は科目と養成が中心
  5. 05間違えやすい点と選び方の目安
先に結論

この記事の答え

違いの軸は「直接ケアを担うか、相談援助を担うか」です。介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格で、登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上・精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、その者と介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とします。社会福祉士は同じ法律に基づく国家資格で、障害や環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談援助を業とします。根拠法と試験・登録の仕組みは共通で、担う業務が介護か相談援助かが異なります。

この記事の要点

  • どちらも社会福祉士及び介護福祉士法に基づく国家資格で、国家試験に合格し登録を受ける仕組みは共通。業務は、介護福祉士が心身の状況に応じた介護と介護者への指導、社会福祉士が福祉に関する相談援助
  • 介護福祉士の介護には、医師の指示の下に行われる喀痰吸引等も含まれる(同法第2条第2項)。社会福祉士側の詳しい業務は別ガイド「社会福祉士と精神保健福祉士の違い」で整理している
  • 介護福祉士試験の受験資格は複数ルート制で、養成施設等で2年以上の修得、3年以上の介護実務と6月以上の修得の組合せ、指定の高等学校等で3年以上の修得などがある(同法第40条第2項)
図で見る介護福祉士試験の受験資格ルート
  • 養成施設等で2年以上介護福祉士として必要な知識・技能を修得するルート
  • 大学の社会福祉科目+養成施設1年大学で社会福祉に関する科目を修めて卒業した者が養成施設で1年以上修得するルート
  • 実務3年以上+6月以上の修得3年以上介護等の業務に従事した者が、指定した学校・養成施設で6月以上修得するルート
  • 福祉系高校で3年以上指定を受けた高等学校・中等教育学校で3年以上修得する福祉系高校のルート
SECTION 01

1. 結論:直接ケアを担うか、相談援助を担うか

介護福祉士と社会福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)という一つの法律の中に、並んで定められた国家資格です。どちらも国家試験に合格して資格を得て、登録簿への登録を受けて初めてその名称を用いて業務を行えるという点まで共通しています。混同されやすいのはこの「同じ法律・同じ仕組み」のためですが、法律が定める業務ははっきり分かれています。

介護福祉士の業務は「介護等」です。同法第2条第2項は、介護福祉士を、身体上・精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者について、心身の状況に応じた介護を行い、本人とその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者と定義しています。これに対して社会福祉士の担当は、福祉に関する相談に応じ、助言や指導、関係者との連絡・調整を行う相談援助です。利用者の身体に直接関わって介護を担うのが介護福祉士、制度やサービスへの相談と調整を担うのが社会福祉士、という役割の分かれ方をしています。

  • 根拠法は共通(社会福祉士及び介護福祉士法)。国家試験合格+登録という仕組みも共通
  • 介護福祉士=心身の状況に応じた介護と、本人・介護者への介護に関する指導(介護等)
  • 社会福祉士=福祉に関する相談援助。直接ケアか相談援助かが違いの軸
SECTION 02

2. 介護福祉士の業務:心身の状況に応じた介護と、介護者への指導

介護福祉士が担う介護の具体像は、厚生労働省の職業情報サイトjob tagの「施設介護員」のページに表れています。社会福祉施設に入所・通所する高齢者や障害のある人に対し、食事、入浴、排泄の世話や身体を動かす際の介助を行い、本人の能力や気力を引き出すよう働きかけ、レクリエーションを計画します。介護の記録をつけ、報告書や会議を通じて、生活相談員、看護師、栄養士、調理員といったスタッフと連携してチームで仕事を進める進め方も示されています。24時間介護サービスを提供する施設が多いため、交替勤務や夜間勤務がある点も労働条件の特徴として挙げられています。

法律上の定義には、介護の範囲を示す重要な一文があります。介護福祉士が行う介護には「喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る)」が含まれます(第2条第2項)。食事や入浴の介助だけでなく、医師の指示の下で行う喀痰吸引等の行為までが、専門的知識及び技術をもって行う介護として位置づけられている点が、社会福祉士の相談援助とは異なる直接ケアの専門性です。あわせて、本人だけでなく「その介護者に対して介護に関する指導を行う」ことも定義に含まれ、家族など介護する側への技術的な助言も介護福祉士の仕事の一部です。

  • 施設介護の現場では、食事・入浴・排泄の世話や介助、レクリエーション、記録と他職種連携が仕事の中心(job tag「施設介護員」)
  • 介護には医師の指示の下に行われる喀痰吸引等も含まれる(第2条第2項)
  • 本人への介護に加え、介護者への介護に関する指導も法律上の業務
SECTION 03

3. 社会福祉士の業務(要約):福祉全般の相談援助

社会福祉士側は要点だけを述べます。法定の業務は相談援助であり、身体上・精神上の障害や環境上の理由で日常生活に支障がある人からの相談に応じ、助言や指導を行い、本人が使える福祉サービスや保健医療サービスを提供する関係者との連絡・調整を行います。本人の身体介助を直接担うのではなく、制度とサービスをつないで生活を支える役割です。業務に当たっては、福祉サービス等が総合的かつ適切に提供されるよう、関係者との連携を保つことが法律で求められています(第47条第1項)。社会福祉士と精神保健福祉士との違いなど、社会福祉士の詳細は別ガイド「社会福祉士と精神保健福祉士の違い」で整理しています。

  • 社会福祉士の法定業務は相談援助(相談、助言・指導、関係者との連絡・調整)
  • 直接の身体介助ではなく、制度やサービスをつなぐ側の役割
  • 詳細は別ガイド「社会福祉士と精神保健福祉士の違い」を参照
SECTION 04

4. 資格の仕組み:介護福祉士は複数ルート、社会福祉士は科目と養成が中心

介護福祉士試験の受験資格は、社会福祉士及び介護福祉士法第40条第2項に複数のルートが並んでいます。代表的なものは、文部科学大臣・厚生労働大臣の指定した学校または都道府県知事の指定した養成施設で2年以上、介護福祉士として必要な知識・技能を修得するルート(第1号)です。大学で社会福祉に関する科目を修めて卒業した者が養成施設で1年以上修得するルート(第2号)もあります。現場から目指す道としては、3年以上介護等の業務に従事した者が、指定した学校・養成施設で6月以上修得するルート(第5号)が定められており、実務経験と研修等の修得を組み合わせて受験資格を得る形です。このほか、指定を受けた高等学校・中等教育学校で3年以上修得する福祉系高校のルート(第4号)もあり、学びの入口が一つではない点が介護福祉士の仕組みの特徴です。

社会福祉士側の受験資格は、大学で社会福祉に関する指定科目を修めて卒業するルートを軸に、短期養成施設等や一般養成施設等を経るルートなどが並びます。試験はどちらも毎年1回以上、厚生労働大臣が行い、合格者はそれぞれ介護福祉士登録簿、社会福祉士登録簿への登録を受けて資格者となります。社会福祉士の受験資格の詳しい仕組みは、別ガイド「社会福祉士と精神保健福祉士の違い」で整理しています。具体的な受験資格ルートの確認先は、試験実施団体である社会福祉振興・試験センターの案内です。

  • 介護福祉士の受験資格: 養成施設等で2年以上、大学の社会福祉科目+養成施設1年、実務3年以上+6月以上の修得、福祉系高校で3年以上など(第40条第2項)
  • 社会福祉士の受験資格は大学での指定科目を軸とし、詳細は別ガイドで整理
  • 試験はどちらも年1回以上実施。合格後に登録簿への登録を受けて資格者になる
SECTION 05

5. 間違えやすい点と選び方の目安

よくある誤解の一つが「介護福祉士でなければ介護の仕事はできない」というものです。厚生労働省job tagの「施設介護員」のページでも、入職にあたって特に学歴や資格は必要とされない一方で、介護福祉士等を取得した人の就職が多いと説明されています。法律で制限されているのは名称で、介護福祉士でない者は「介護福祉士」という名称を使用してはなりません(第48条第2項。社会福祉士についても同条第1項に同じ定めがあります)。もう一つの誤解は二つの資格の上下関係ですが、同じ法律に並ぶ別々の国家資格であり、担う業務が介護か相談援助かという役割の違いです。なお、誠実義務(第44条の2)や秘密保持義務(第46条)、資質向上の責務(第47条の二)は両資格に共通して定められています。

進路を考える目安は、利用者への関わり方です。食事や入浴の介助など身体に直接関わるケアを専門にしたい人は介護福祉士、制度の相談やサービス調整で生活を支えたい人は社会福祉士が、それぞれの法律が定める業務に合います。介護福祉士には介護現場での実務経験を土台に受験資格を得るルートがあるため、まず現場で働きながら資格を目指す進み方も制度上用意されています。制度の確認先は、e-Gov法令検索の社会福祉士及び介護福祉士法(第2条、第7条、第40条、第42条、第48条)と、社会福祉振興・試験センターの受験資格案内です。

  • 介護の仕事自体は無資格でも就ける場合があるが、「介護福祉士」の名称は登録を受けた者だけが使える(第48条)
  • 二つは上下関係ではなく、同じ法律に並ぶ別の国家資格。違いは担う業務
  • 確認先: e-Gov「社会福祉士及び介護福祉士法」、社会福祉振興・試験センターの受験資格案内

執筆・確認情報

執筆
manapick career編集部
編集
manapick編集責任者
出典台帳の記録日
2026-10-29
確認方法
公的資料と一次情報を出典付きで整理。自動監視による資料の変化検知と、本文の正確性の確認は区別します

参照した公式情報

誤りにお気づきの場合は訂正窓口へお知らせください。過去の資料に基づく記事は、その時点の記録として案内します。

この記事の内容確認日:2026-10-29