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職業の違い

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師と柔道整復師の違い|根拠法と施術の範囲

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師と柔道整復師は、いずれも手技による施術に関わる国家資格ですが、根拠法と担える施術が異なります。あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律と柔道整復師法の条文、厚生労働省の療養費資料をもとに違いを整理します。

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目次を開く
  1. 01根拠法と資格の位置づけ
  2. 02あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師:免許ごとに分かれる手技・はり・きゅう
  3. 03柔道整復師:外傷への施術を担う
  4. 04共通点:施術所の届出・広告制限・守秘義務
  5. 05資格の取り方と選び方の目安
先に結論

この記事の答え

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師は、一つの法律(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律)の中に置かれた3つの免許で、あん摩・マッサージ・指圧、はり、きゅうをそれぞれ業とできます。柔道整復師は単独の法律(柔道整復師法)に基づく免許で、柔道整復を業とします。どちらも厚生労働大臣の免許による国家資格ですが、根拠法と、免許ごとに担える施術が異なります。両者とも、脱臼・骨折の患部への施術には原則として医師の同意が必要です。

この記事の要点

  • あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師は1つの法律に置かれた3つの免許、柔道整復師は単独法に基づく免許
  • あはき側は手技(あん摩・マッサージ・指圧)、はり、きゅうが免許ごとの業務。柔道整復は外傷性の骨折・脱臼・打撲・捻挫等への施術が療養費の対象
  • どちらも脱臼・骨折の患部への施術には医師の同意が必要(柔道整復師は応急手当の場合を除く)
数字で見る両資格に共通する仕組みの数字
あはき法に置かれた免許の種類3種類
学校・養成施設での修得(両資格共通)3年以上
施術所を開設したときの届出(両法共通)10日以内
SECTION 01

1. 根拠法と資格の位置づけ

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師は、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」(昭和22年法律第217号)という一つの法律の中に置かれた3種類の免許です。同法第1条は、医師以外の者であん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は、それぞれあん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許を受けなければならないと定めています。免許ごとに、業とできる施術が分かれている点が特徴です。

柔道整復師は、単独の法律「柔道整復師法」(昭和45年法律第19号)に基づく免許です。同法第1条は柔道整復師の資格を定め、その業務が適正に運用されるように規律することを目的とし、第2条は柔道整復師を「厚生労働大臣の免許を受けて、柔道整復を業とする者」と定義しています。もともと柔道整復師も昭和22年の同じ法律に含まれていましたが、柔道整復師法の附則が旧法としてその法律を引用していることからも分かるように、現在は別の法律に分かれています。いずれも厚生労働大臣の免許による国家資格という点は共通です。

  • あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の根拠法はあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(1法に3免許)
  • 柔道整復師の根拠法は柔道整復師法(単独法)
  • どちらも厚生労働大臣の免許による国家資格
SECTION 02

2. あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師:免許ごとに分かれる手技・はり・きゅう

あはき側の業務は、免許の種類によって担える施術が決まります。あん摩マッサージ指圧師免許はあん摩・マッサージ・指圧という手による施術、はり師免許ははり、きゅう師免許はきゅうを業とするための免許です(同法第1条)。免許を受けずにこれらを業とした者は、罰金刑の対象となります(同法第13条の7第1項第1号)。はり師については、はりを施そうとするときは、はり、手指及び施術の局部を消毒しなければならないという衛生上の定めもあります(同法第6条)。

施術の範囲には法律上の線引きがあります。施術者は外科手術を行い、又は薬品を投与し、若しくはその指示をする等の行為をしてはなりません(同法第4条)。また、あん摩マッサージ指圧師は、医師の同意を得た場合の外、脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならないとされています(同法第5条)。健康保険の療養費で見ると、はり・きゅうは慢性病で医師による適当な治療手段がない場合が対象で同意書又は診断書が求められ、あんま・マッサージは主として筋麻痺、関節拘縮等であって医療上マッサージを必要と認められる症例が対象で医師の指示が必要と、厚生労働省の資料に整理されています。

  • 免許ごとに業とできる施術が分かれる(手技/はり/きゅう)
  • 外科手術や薬品の投与・指示は禁止
  • あん摩マッサージ指圧師は医師の同意なしに脱臼・骨折の患部へ施術できない
SECTION 03

3. 柔道整復師:外傷への施術を担う

柔道整復師は、厚生労働大臣の免許を受けて柔道整復を業とする者です(柔道整復師法第2条)。医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なってはならないと定められています(同法第15条)。厚生労働省の資料では、柔道整復の施術に係る療養費の支給対象は「外傷性が明らかな骨折、脱臼、打撲、捻挫、肉ばなれ等」とされ、骨折及び脱臼については医師の同意が必要(応急手当を除く)と整理されています。外傷性の負傷への施術が中心である点が、手技やはり・きゅうを担うあはき側との違いです。

柔道整復師にも法律上の制限があります。外科手術を行ない、又は薬品を投与し、若しくはその指示をする等の行為は禁止されています(同法第16条)。脱臼又は骨折の患部については、医師の同意を得た場合のほかは施術をしてはならず、ただし応急手当をする場合はこの限りでないと定められています(同法第17条)。あん摩マッサージ指圧師の規定(あはき法第5条)には、この応急手当の例外が書かれていない点も、条文上の違いです。

  • 柔道整復師でなければ業として柔道整復を行えない(医師を除く)
  • 療養費の対象は外傷性が明らかな骨折・脱臼・打撲・捻挫・肉ばなれ等
  • 脱臼・骨折への施術は医師の同意が必要だが、応急手当は例外
SECTION 04

4. 共通点:施術所の届出・広告制限・守秘義務

開業や日々の運営に関するルールは、両方の法律に共通する仕組みが多くあります。施術所を開設した者は、開設後10日以内に所在地の都道府県知事へ届け出なければならない点は、あはき法第9条の2と柔道整復師法第19条のどちらにも定められています。広告についても、あはき法第7条と柔道整復師法第24条が、広告できる事項を施術者である旨・氏名・住所、施術所の名称・電話番号・所在地、施術日・施術時間などに限っています。

秘密を守る義務も共通です。あはき法第7条の2と柔道整復師法第17条の2は、正当な理由がなく業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならず、その職を離れた後も同様としています。根拠法や施術の対象は違っても、施術所を構えて地域で施術を行う国家資格という枠組みはよく似ています。

  • 施術所の開設は10日以内に都道府県知事へ届出(両法共通)
  • 広告できる事項は両法とも限定されている
  • 守秘義務は両法とも定められ、離職後も続く
SECTION 05

5. 資格の取り方と選び方の目安

資格の取り方の骨格もよく似ています。あはき側は、大学に入学することのできる者で、文部科学大臣の認定した学校又は認定を受けた養成施設において3年以上、必要な知識及び技能を修得し、厚生労働大臣の行う国家試験に合格した者に対して、厚生労働大臣が免許を与えます(あはき法第2条)。免許は、合格者の申請により各免許の名簿に登録することによって行われます(同法第3条の3)。柔道整復師も、大学に入学することのできる者で、文部科学大臣の指定した学校又は都道府県知事の指定した養成施設において3年以上修得した者でなければ国家試験を受けることができず(柔道整復師法第12条)、試験に合格した者に厚生労働大臣が免許を与え(同法第3条)、名簿への登録によって免許が行われます(同法第6条)。

選ぶ際の目安は、担いたい施術で考えることです。手による施術(あん摩・マッサージ・指圧)や、はり、きゅうに関わりたいならあはき側の免許が、骨折・脱臼・打撲・捻挫といった外傷性の負傷への施術に関わりたいなら柔道整復師が、それぞれの法律が定める専門領域です。あはき側は3つの免許に分かれているため、どの施術を担いたいかで取得する免許が変わる点にも注意が必要です。

  • どちらも認定・指定の学校・養成施設で3年以上学び国家試験に合格する流れ
  • 免許は名簿への登録によって行われ、厚生労働大臣が与える
  • 手技・はり・きゅう=あはき側の3免許、外傷への施術=柔道整復師

執筆・確認情報

執筆
manapick career編集部
編集
manapick編集責任者
出典台帳の記録日
2026-10-29
確認方法
公的資料と一次情報を出典付きで整理。自動監視による資料の変化検知と、本文の正確性の確認は区別します

参照した公式情報

  • e-Gov法令検索(デジタル庁)確認日 2026-10-29/2026-10-29に条文全文を実際に開いて確認。第1条(医師以外の者があん摩・マッサージ・指圧・はり・きゅうを業とするには各免許が必要)、第2条(認定学校・養成施設で3年以上修得し国家試験に合格した者に免許)、第4条(外科手術・薬品投与等の禁止)、第5条(あん摩マッサージ指圧師は医師の同意なしに脱臼・骨折の患部へ施術不可)、第9条の2(施術所の届出)を確認。
  • e-Gov法令検索(デジタル庁)確認日 2026-10-29/2026-10-29に条文全文を実際に開いて確認。第2条(厚生労働大臣の免許を受けて柔道整復を業とする者)、第12条(受験資格:指定学校・養成施設で3年以上修得)、第15条(業務の独占)、第16条(禁止行為)、第17条(脱臼・骨折への施術は医師の同意が必要、応急手当は例外)、第19条(施術所の届出)を確認。
  • 厚生労働省確認日 2026-10-29/2026-10-29に実際に開いて確認。柔道整復の療養費対象は外傷性が明らかな骨折・脱臼・打撲・捻挫・肉ばなれ等で、骨折・脱臼は医師の同意が必要(応急手当を除く)。はり・きゅうは慢性病で同意書又は診断書、あんま・マッサージは筋麻痺・関節拘縮等で医師の指示が必要なことを確認。

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この記事の内容確認日:2026-10-29