労働基準監督官の仕事内容・年収・なり方
出典確認日:2026-10-31/公開日:2026-10-31/分野:法務・経営・文化芸術
労働条件の確保・向上と働く人の安全や健康の確保を図るため、法令に基づいて、さまざまな職場に立ち入り、事業主に対し法令遵守のため必要な行政指導等を行う。
年収の目安は、2025年賃金構造基本統計調査の対応分類「他に分類されない専門的職業従事者」による平均年収換算で583.3万円です。
収入データの読み方
- 平均年収換算
- 583.3万円
- 月の現金給与額
- 387.0千円
- 年間賞与・特別給与
- 1189.1千円
- 平均年齢
- 41.7歳
統計分類は「他に分類されない専門的職業従事者」です。全国・男女計・企業規模計(10人以上)・一般労働者(短時間労働者以外)の集計で、集計された人の推計は153,120人です。
計算方法と統計の対象
計算方法は「(2025年6月のきまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額) × 1000」です。
対応する職種分類の平均年収換算です。分類に複数の職業が含まれる場合は、その合算の平均です。
2025年6月の給与×12と、原則2024年1〜12月の賞与等を組み合わせた換算値です。
税・社会保険料控除前の給与額です(手取り額とは異なります)。初任給や求人の提示額とは別の統計です。
雇われて働く人の給与統計です。対象は企業規模10人以上の一般労働者で、独立開業者の事業所得は含みません。
資格保有者全体の所得とは異なります。税理士は公認会計士と同じ分類、弁護士は法務従事者の分類に対応します。
仕事内容
労働基準監督官は、労働条件の確保・向上と働く人の安全や健康の確保を図るため、労働基準関係法令に基づいて、さまざまな職場に立ち入り、事業主に対し法令遵守のため必要な行政指導等を行う。また、労働災害にあった人に対する労災補償の業務も行う。
具体的には、大きく分けて、監督指導業務、司法警察業務、安全衛生業務、労災補償業務の4つの業務がある。
○ 監督指導業務は、労働基準法、労働安全衛生法などの法律に基づき、定期的にあるいは働く人からの相談などを契機として、事業場に立ち入り、機械・設備や帳簿などを検査して、労働条件について調査を行う。法違反が認められた場合には、事業主に対しその改善を指導するほか、危険性の高い機械・設備などに対して使用停止などを命ずる行政処分を行う。
○ 司法警察業務は、監督指導の結果、認められた法違反を是正しないなど、重大・悪質な事案については、司法警察官として、刑事訴訟法に基づき、取調べなどの任意捜査や、捜索・差押え、逮捕などの強制捜査を行い、検察庁に送検する。
○ 安全衛生業務は、労働安全衛生の専門的知識を生かして、働く人の安全と健康を確保するための措置が講じられるよう事業場への指導などを行う。具体的には、クレーンなどの機械の検査や建設工事に関する計画届の審査を行うほか、事業場に立ち入り、労働災害や健康障害が発生するおそれのある状況が認められた場合、事業主に対して改善を指導する。また、労働災害が発生した場合には、原因を究明し、再発防止のための指導を行う。
○ 労災補償業務は、労働者災害補償保険法に基づき、働く人の業務上又は通勤による負傷などに対して、被災者や遺族の請求により、関係者からの聞き取り、実地調査、医学的意見の収集などの必要な調査を行った上で、保険給付のための調査等を行う。
多様な働き方を選択できる社会の実現に向けて働き方改革を推進していくため、適正な労働条件の確保・向上を担う労働基準監督官の役割がますます重要になっている。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
就くには
労働基準監督官採用試験に合格する必要がある。試験年の4月1日現在において21歳以上30歳未満の者、もしくは試験年の4月1日現在において21歳未満であって大学を卒業した者(見込みを含む)もしくはそれと同等の資格があると人事院が認める者が試験を受験できる。試験は、労働基準監督A(法文系)と労働基準監督B(理工系)の区分がある。試験に合格後、採用を希望する都道府県労働局において採用面接を受ける。
2025年度試験の採用予定者数は労働基準監督A(法文系)が約150人、労働基準監督B(理工系)が約40人である。
採用後は、1年間、労働大学校や労働局・労働基準監督署において、監督指導業務や司法警察業務などに関する基礎的研修及び実地訓練を受けた後、採用された労働局管内の労働基準監督署に勤務しながら、第一線の業務を通じて専門的知識を習得する。
その後、能力・適性等に応じて、労働基準監督署の課長や署長として勤務し、組織の責任者・管理者としての役割を担うことになる。
労働基準関係法令はもちろん関連分野の法令知識も必要となる。頻繁に改正される法令を正確に理解し指導等を行うため常に学び続ける姿勢が求められる。また、事実を積み上げていく地道な作業に取り組む粘り強さ、集中力、証拠に基づく冷静な判断力も重要である。さらに、労使双方とコミュニケーションを取る場面も多く、公正中立な立場かつ丁寧なコミュニケーション能力も求められる。
労働条件の特徴
主に採用された労働局及び管内の労働基準監督署(全国で321署)で勤務する。
本人の希望に応じて、採用後3年目以降、厚生労働本省で勤務する場合もある。
給与、休暇等の労働条件は国家公務員法の規定による。
勤務時間・休日は原則として1週当たりの勤務時間は38時間45分(週休2日制)であり、1日7時間45分の勤務である。国家公務員であるので、国家公務員等共済組合に加入し、各種の福利厚生制度や年金制度の適用を受ける。
企業例・働く場の例(公式確認済み)
次の組織は、公式ページで労働基準監督官に関わる職種や採用の案内を確認した例です。最新の募集状況は各公式ページに載っています。
- 厚生労働省(労働基準監督官)
労働基準法などの関係法令に基づき事業場に立ち入り、法違反の是正や労働条件の確保・改善、労働者の安全と健康の確保、労災補償の業務を行う。
公式ページ:労働基準監督官採用試験|厚生労働省(確認日 2026-10-29)
manapick編集部による確認のポイント
労働基準監督官は、働く人の労働条件の確保・向上と、安全や健康の確保を図るため、労働基準関係法令に基づいてさまざまな職場に立ち入り、事業主に対して法令遵守に必要な行政指導などを行う国家公務員です。労働災害にあった人への労災補償の業務も担います。仕事は大きく、監督指導業務、司法警察業務、安全衛生業務、労災補償業務の4つに分かれます。
監督指導業務では、労働基準法や労働安全衛生法に基づき、定期的に、あるいは働く人からの相談などを契機に事業場へ立ち入り、機械・設備や帳簿を検査して労働条件を調査します。法違反が認められれば事業主に改善を指導し、危険性の高い機械・設備には使用停止などの行政処分を行います。是正に応じない重大・悪質な事案については、司法警察官として捜査を行い検察庁へ送検する司法警察業務に移ります。安全衛生業務では、クレーンなどの機械の検査や建設工事に関する計画届の審査を行い、労働災害が発生した際には原因を究明して再発防止を指導します。労災補償業務では、業務上や通勤による負傷などについて、関係者への聞き取りや実地調査、医学的意見の収集といった調査を経て、保険給付のための手続きを進めます。
労働基準監督官になるには、労働基準監督官採用試験に合格する必要があります。受験できるのは、試験年の4月1日現在で21歳以上30歳未満の人、または21歳未満で大学を卒業した人(見込みを含む)などです。試験区分は法文系の労働基準監督Aと理工系の労働基準監督Bがあり、2025年度の採用予定者数はAが約150人、Bが約40人です。合格後は、採用を希望する都道府県労働局で採用面接を受けます。採用後の1年間は、労働大学校や労働局・労働基準監督署で基礎的研修と実地訓練を受け、その後は管内の労働基準監督署で第一線の業務を通じて専門知識を深めていきます。頻繁に改正される法令を正確に理解し続ける学びの姿勢と、事実を積み上げていく粘り強さ、証拠に基づく冷静な判断力、そして労使双方と丁寧に意思疎通する力が求められます。
勤務地は、採用された労働局と管内の労働基準監督署が中心で、監督署は全国に321署あります。本人の希望に応じて、採用後3年目以降に厚生労働本省で勤務する場合もあります。給与や休暇は国家公務員法の規定により、勤務時間は原則として1週38時間45分、1日7時間45分の週休2日制です。収入の目安として、賃金構造基本統計調査の分類「他に分類されない専門的職業従事者」の数値を見ると、平均年収換算583.3万円、平均年齢は41.7歳です。この分類は幅広い専門的職業を含む分類全体の平均であり、労働基準監督官だけの数値ではない点に留意してください。
働く場の例は厚生労働省です。同省は労働基準監督官の採用窓口であり、労働基準法などの関係法令に基づく事業場への立入り、法違反の是正や労働条件の確保・改善、労働者の安全と健康の確保、労災補償といった業務全体を所管しています。多様な働き方を選べる社会の実現に向けた働き方改革が進む中で、適正な労働条件の確保を担う監督官の役割は重要性を増しています。
よくある確認
労働基準監督官の年収はどのくらいですか
2025年賃金構造基本統計調査で労働基準監督官に対応する分類「他に分類されない専門的職業従事者」の平均年収換算は583.3万円です。対応する職種分類の平均年収換算です。分類に複数の職業が含まれる場合は、その合算の平均です。
労働基準監督官はどんな仕事ですか
労働条件の確保・向上と働く人の安全や健康の確保を図るため、法令に基づいて、さまざまな職場に立ち入り、事業主に対し法令遵守のため必要な行政指導等を行う。
労働基準監督官になるにはどうすればよいですか
労働基準監督官採用試験に合格する必要がある。試験年の4月1日現在において21歳以上30歳未満の者、もしくは試験年の4月1日現在において21歳未満であって大学を卒業した者(見込みを含む)もしくはそれと同等の資格があると人事院が認める者が試験を受験できる。試験は、労働基準監督A(法文系)と労働基準監督B(理工系)の区分がある。試験に合格後、採用を希望する都道府県労働局において採用面接を受ける。
労働基準監督官に必要な資格はありますか
この職業の解説では、入職に必須の資格は示されていません。学歴や資格の要否は、このページの「就くには」と公式情報で確認してください。
労働基準監督官の平均年齢はどのくらいですか
2025年賃金構造基本統計調査で労働基準監督官に対応する分類「他に分類されない専門的職業従事者」の平均年齢は41.7歳です。
示されている年収は中央値ですか
いいえ。本サイトの金額は「(2025年6月のきまって支給する現金給与額 × 12 + 年間賞与その他特別給与額) × 1000」で計算した平均年収換算であり、年収の中央値ではありません。平均は高収入層の影響を受けるため、典型的な一人分の収入と一致するとは限りません。
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出典
仕事内容・就くには・労働条件・関連資格の本文は、職業情報提供サイト(job tag)解説系ダウンロードデータ ver.7.01(独立行政法人労働政策研究・研修機構)に基づきます。 収入は2025年賃金構造基本統計調査の対応分類による平均年収換算です。